扉をあけよう
~松ピタHP開設のご挨拶に代えて~
松ピタHPにご訪問ありがとうございます。
突然ですが、皆さんは何かの「会員」になったことがありますか。巨大ショッピングサイトのプライム会員になると、お急ぎ便が無料になって、近くのフィットネスクラブのフリータイム会員になると、いつでも通い放題。このように何かお得だったり便利だったりするからこそ、私たちは会員登録をするのだと思います。
では、PTA会員になると、どんなメリットがあるのでしょう?
でもその前に、ちょっと考えてみてください。ショッピングサイトも、フィットネスクラブも、サービスを提供しているのはその企業の社員です。けれども、PTAは企業ではありません。当たり前ですが、給料は出ません。
活動している人にも家庭があって、さまざまな事情を抱えています。我が子が松沢小学校に通っているというだけの、ただの保護者なのです。にも関わらず、PTAに携わる一部の保護者が、残りの保護者からお得で便利な特典を求められたとしたら、もはやPTAはボランタリーな社会教育関係団体とは言えなくなってしまいます。
一方で、趣味の同好会や、団体スポーツのチームに入る時、私たちは活動費や年会費を半ば当然のように払っています。その時、「どんなメリットがあるの?」と聞く人はほとんどいません。なぜなら、そのお金はサービスを受けることを期待して払うものではなく、自分が楽しく活動するために納めているという意識があるからです。
余り知られていませんが、PTA会費は「子ども活動資金」とも呼ばれています。このお金は、子どもをとり巻く環境をよりよくするために使うのはもちろん、保護者の親睦を深めるためにも活用されています。
これまで多くの方々にとって、PTA会費は「支払って終わり」のものだったに違いありません。けれども、同好会の年会費のように、自らが主体的に活動していくための資金としてこれを捉える人が増えたなら、きっとPTAは新たな姿を見せてくれることでしょう。
さて、この5月にPTAホームページをリニューアルさせるためのメンバーを募集したところ、男性4名、女性5名、計9名ものボランティアが集まってくれました。サービスの受け手ではなく、子どもの環境の担い手となった人たちの誕生です。
松ピタHPでは、今のPTAの様子を知ることができる扉をいくつも用意しています。まずはHPを見て、PTAの活動や子どもが過ごす学校環境について知ってもらいたいです。そしてもし、あなたの心にピピッとくるものがあれば、一歩踏み出し扉を開けてみてほしいのです。
その時あなた自身の中に育まれるものこそが、PTAに参加する何よりのメリットとなるはずだから。
2021年度PTA会長 山口朋代